こんにちは。今日は、私の住む埼玉県の郷土の野菜であるのらぼう菜についてご紹介したいと思います。のらぼう菜は、あまり知られていない野菜かもしれませんが、春の味覚として楽しめる野菜です。では、のらぼう菜とはどんな野菜なのでしょうか。
のらぼう菜とは
のらぼう菜は、アブラナ科アブラナ属の野菜で、江戸時代から栽培されている歴史のある野菜です。主に東京都の西多摩地方や埼玉県の飯能市周辺で栽培されており、江戸東京野菜の一つに指定されています。見た目は菜の花に似ていますが、苦味やクセがなく、茎にほのかな甘味とほどよい歯ごたえがあります。耐寒性に優れ、花茎を折ってもまた次の脇芽を何度も出す旺盛な生命力を持っています。そのため、天明の大飢饉や天保の大飢饉の際には、人々を飢餓から救ったという記録が残っています。
のらぼう菜の特徴
のらぼう菜の特徴は、以下のようにまとめられます。
- 葉のふちがギザギザになることや茎などが赤紫色を帯びることが特徴です。
- 旬は春で、3月下旬から4月上旬にかけて収穫されます。
- ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、葉酸といったビタミン類や、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。
- 近縁他種や他品種と交雑しにくいという独自の性質を持っています。
のらぼう菜の栽培方法
のらぼう菜は、家庭菜園でも栽培できる野菜です。栽培方法は、以下のようになります。
- 秋(9月上旬ごろ)に播種し、畑で冬越しして3月ごろから収穫する。
- 畑に直まきしてもつくれるが、苗を定植したほうが確実に栽培できる。
- 肥料は堆肥、鶏糞、ナタネ粕などを多めに入れると、品質のよいものが収穫できるようになる。
- 春にはわき芽がどんどん出るため、花が咲く直前のやわらかい枝葉とともに花茎を摘んで収穫する。
- 種をとる場合は、収穫期の終わりごろの花茎を残して花を咲かせ、開花後のさやの中に種ができるのを待つ。
のらぼう菜の美味しい食べ方
のらぼう菜は、おひたしや和え物に向いています。ほかにも炒め物やパスタ、スープの具材など、さまざまな食べ方ができます。ここでは、簡単に作れるおすすめレシピを2つご紹介します。
のらぼう菜のおひたし
- 材料(2人分)
- のらぼう菜 1束
- だし汁 100ml
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1
- ごま 適量
- 作り方
- のらぼう菜は洗って根元を切り落とし、食べやすい大きさに切る。
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かして塩を少々入れ、のらぼう菜を茎から入れて数分ゆでる。葉の方もお湯に入れて数十秒ゆでたら、ザルにあけて水気を切る。
- ボウルにだし汁、醤油、みりんを入れて混ぜ、のらぼう菜を加えて和える。冷蔵庫で冷やして味をなじませる。
- 器に盛り付けて、ごまをふって完成。
のらぼう菜とベーコンのペペロンチーノ
- 材料(2人分)
- スパゲッティ 200g
- のらぼう菜 1束
- ベーコン 4枚
- にんにく 1片
- 唐辛子 1本
- オリーブオイル 大さじ2
- 塩 適量
- 黒こしょう 適量
- パルメザンチーズ 適量
- 作り方
- スパゲッティは表示より1分短くゆでる。ゆで汁は1カップ取っておく。
- のらぼう菜は洗って根元を切り落とし、食べやすい大きさに切る。ベーコンは1cm幅に切る。にんにくはみじん切りにする。唐辛子は種を取って輪切りにする。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくと唐辛子を炒める。香りが出たらベーコンを加えて炒める。
- のらぼう菜を加えて炒め、塩と黒こしょうで味を調える。
- スパゲッティとゆで汁を加えてよく混ぜる。
- 器に盛り付けて、パルメザンチーズをふって完成。
ポイント
- のらぼう菜は茹で過ぎると風味が損なわれるので、サッと茹でるのがおすすめです。
- 炒め物やパスタなどにする場合は、茎と葉を分けて調理すると、食感がより楽しめます。
- のらぼう菜はアクが少ないので、下茹でせずに調理することもできます。
ぜひ、これらのレシピを参考に、のらぼう菜を使った料理を楽しんでください。
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